Mac の Music アプリで困ること

hisashi toshima 戸嶋 久
6 min readMar 2, 2020

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昨2019年10月、Mac コンピュター用の基本ソフト macOS が10.15になったとき iTunes が廃止され、音楽系の機能は Music というアプリになりました。iTunes はほかにも動画やポッドキャストなど機能を持っていましたがそれらもそれぞれ別個のアプリになったわけです。ぼくが頻用しているのは音楽機能だけなのでその話なんですが、iTunes 時代にはできたことが Music アプリではできなくなっているものがいくつかあり、ぼくは不満をかかえているんですね。仕様変更はしかたがないんですけど、やっぱり何点か記しておきます。

(1)まずもって昨年10月の macOS 10.15インストール直後は Music アプリがすぐに落ちて、それも毎回必ず起動後数分で落ちてしまいもう本当に困り果てていましたが、これはどうやらジャケット画像関係のトラブルだったようです。初期設定でこの「Automatically update artworks」のチェックを外したらアプリは落ちなくなりました。だからこれについては一安心。ジャケット画像を自動取得しないわけですから、問題といえば問題ではありますけれども。

(2)ジャケット画像といえば、iTunes 時代に手作業で貼り付けた膨大な数のジャケット・ワークを、更新時に Music アプリはぜんぶ忘れてしまいました。これはも〜う!はっきり言って大泣きしましたね。 iTunes のアートワーク自動取得機能で持ってきてくれるジャケット画像なんて、ぼくが CD からインポートするもののなかのほんの一部にすぎません。大半が白紙のままなんで、それじゃあいやだから自分でネットでジャケットを拾って、それで手動でいちいち貼り付けていたわけですよ。ひとつひとつ CD をインポートするたびにシコシコと。

それが OS アップデートの際にアプリ移行にともなって一度に「ぜんぶ」消えちゃったんですから。回復機能もないので、またイチからやりなおすしかないんですが、もはやそんな気力も時間もありません。いったい何年かけて、総計でどんだけの手間をかけて、この作業をやったと思っているんでしょうか。腹立たしいことこの上なしですよ。こんなことなら Music アプリなんて新設しなければよかったのに。

はぁ〜、でも消えちゃったものをいくら言ってもしょうがないことです。以下はトラブルではなく、新しい Music アプリになったことでの仕様上の問題点です。問題点というか、一般のみなさんの通常使用であればとくになんでもないことかもしれませんが、熱心な音楽ファン、音楽をしっかり聴いて考えたいというような人間にとってはちょっと困ることことがあるかもしれません。

(3)いま何分何秒目かわからない。
iTunes 時代には再生中にいま曲の何分何秒目を再生しているかの時間表示がプログレス・バーに出ていましたが、それが Music アプリではなくなりました。出す必要がないとの判断でしょうか。しかしですね、どこで転調したとかどこまでがサックス・ソロでピアノ・ソロはここから出るだとか、曲中の細かい変化を文章で把握し書き記す際には、この時間把握は必要です。どうしてなくしちゃったのか?CD プレイヤーのディスプレイ部にだってこれが出ますのに。

(4)何曲目との表示がなくなった。
たとえばこの林寶の『上海歌姬』。Spotify で聴けますけど好きだからどうしてかこっちにも残してあって、全10曲。iTunes 時代には曲名の左に通し番号がついていて、アルバム・トータルで何曲あるか、これは全体の何曲目か、一目で把握できました。しかしこれも Music アプリでなくなりました。わりと必須の情報ですよ。何曲目か?で把握したい記述したい、そうするしかないケースはわりとあります。それがわからなくなったので、いまは手動で勘定しているんですね。面倒くさいったらありゃしません。

(5)曲名欄でしかスクロールできない。
アルバムやプレイリストが長めのばあい、下のほうの曲名を見るにはスクロールしなくちゃいけません。iTunes 時代にはアルバムやプレイリストのどこをつまんでもスクロールできました。あ、ぼくは MacBook Pro だからトラックパッドを使っているんですね。Music アプリではこのスクロールが、ジャケット画像(は大半白紙になったけど)下方のあたりでいくらやってもできないんですね。皮膚感覚としてかなり違和感があります。曲名が記載されてあるあたりにカーソルを持っていってやらないとスクロールしないんです。不便ですよね。

ともかく全体的に iPhone の Music アプリに、全体の外見やユーザー・インターフェイス、使用感なども一致させたという印象のある Mac の Music アプリ。そんなことする必要なかったでしょう。iPhone と Mac とでは内臓ストレージ容量に大きな違いがあるし、iPhone にはそのまま直接 CD からインポートすることはできないしで、音楽ファンがふだん使っているのは Mac のほうですよ。

一般の音楽ファンもプロの音楽関係者もとにかくみんながハードに Mac を使いまくっていると思うのに、macOS 10.15の Music アプリを設計した Apple のデザイナー、プログラマーは、熱心に音楽を聴いたりする人間のことをあまり知らないのかも?と思いますね。仕様変更なので受け入れるしかないんでしょうけど、これらちょっとしたことでグンと格段に便利になり、音楽聴きが楽しくなるんですよね。

Apple 関係者のかたがた、どうかご一考を。
@Apple @AppleSupport

(written 2020.1.30)

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Written by hisashi toshima 戸嶋 久

loves music, coffee, food, cats, football. iPhone, iPads & MacBook Pro user. Miles Davis enthusiast listening to some others.

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