オニパではルンバが好き
Onipa / We No Be Machine
bunboniさんに教わりました。
ロンドンで活動しているらしいガーナなど出身の四人組(?)アフログルーヴ・バンド、オニパ(Onipa)のデビュー・アルバム『ウィ・ノー・ビー・マシン』(2020)。なかなか楽しいですよね。くわしいこと、ちゃんとしたことは bunboni さんのブログ(上掲)やディスクユニオンのサイトに書かれてあるので、個人的な印象だけ手短に記しておくことにします。
このアルバムを聴いていっていちばんグッと来るのは8曲目「Makoma」と15曲目「Waters of Congo」なんですけど、ほ〜んとノリがよくてグイグイ来るし、最高ですよね。こういうのは西アフリカで言うところのルンバというやつなんでしょうか、二曲とも同じリズムを持っているなと思います。
「Waters of Congo」のほうはたった1分と曲間のつなぎみたいなものなので(このアルバムにはそういうトラックが多い)あまり歯ごたえありませんが、でもこのパーカッション群とヴォーカル・コーラスだけで簡素に組み立てているようでいて、極上のノリを表現するあたり、マジで大好きです。
「Makoma」のほうは本格トラックですね。一番気に入っているのがやっぱりこのリズムなんですけど、この曲ではエレキ・ギターも最高ですよね。オープニングでダダダダ〜ン、ダン、ダン!ってアンサンブルでキメているところも快感で、それが終わると猛然とグルーヴしはじめます。いやあ、ションベンちびりますよ、あまりにカッコよくて。これ、ビートは打ち込みじゃなくて生演奏ですかね。
この「Makoma」にはゲスト参加として Wiyaala という名前が記載されてあるんですけど、この名前はアルバムだと16曲目「Onipa」18曲目「Kon Kon Sa」でもクレジットされています。なにするひとなんでしょうね?歌手?ギターリスト?「Onipa」と「Kon Kon Sa」も好みだから、ひょっとしたらこの Wiyaala というひとが好きなのかもしれないんですけど?
曲「Onipa」では濃厚な感じのエレキ・ギターが聴こえるのもいいですね。ちょっとカルロス・サンタナみたいで。かと思うとプリミティヴなサウンドの笛が聴こえるし(生演奏かな?)、曲のつくり、リズム・パターンも好きですね。音階がちょっと日本の演歌っぽく響くのもなかなかグッド。エチオピアふうってことかなあ?「Kon Kon Sa」で聴ける電化リケンベみたいな音も快感です。
で、たぶんこのアルバムはそのあたり、15曲目の「Waters of Congo」をプレリュードとして終盤の 「Onipa」「Kukuru」「Kon Kon Sa」でグッと盛り上がりクライマックスを形成しているんだなとみえています。次のアルバム・ラスト「Promised Land」はエピローグじゃないかと。その前、7「Fire」10「Nipa Bi」11「Free Up」も楽しいですね。
(written 2020.5.25)