アイオナの3ポンド・パトロンになりました
https://open.spotify.com/album/324FKjzNz20DnQw2HNzAx8?si=dRsmpb6JTJeXmpJrym0t9g
歌手、音楽家のみなさん、お元気ですか。今2020年になってからの最近のみなさんを取り巻く状況はたいへんに厳しいものだとぼくにもわかっています。コロナウィルスのせいで、音楽のイベントやコンサートなど続々ととりやめになり、収入のみちがとだえてしまったというひとも多いはずです。事務所などに所属し月給のようなものをもらっているのであれば、それでもまだ凌いでいけるかもしれませんが、フリーランスなら絶望的な状況に、特に三月に入って以後、なっているんじゃないでしょうか。
音楽家にとってのそんなタフでハードな状況は、日本でもそうですし、国外でもまったく同じです。ぼくの愛するアイオナ・ファイフ(スコットランド)もそのひとり。アイオナはスコットランドのバラッドなどを歌うフォーク・シンガーですが、フリーランスゆえ、やはり昨今かなり厳しい状況におかれてしまっているということが彼女の Twitter を読んでいると伝わってきます。
アイオナの2020年3月26日夜(日本時間)のツイートによれば、自営のフリーランス・フォーク歌手である彼女は、いっさいの収入がなくなったままになってしまっているんだそう。独立して活動している歌手、音楽家であれば、世界のみなさん同じですよね。アイオナもそう書いています。アイオナのばあい、スコットランドや UK を中心にヨーロッパ各地を頻繁にライヴ・ツアーしてまわっていたのが、現在ゼロになってしまっているようなんです。
CD などもすこしはリリースしているアイオナですが、それらはふつうそれぞれ一回買ったらおしまいとなるものでしょう。彼女のアルバムがどれくらい売れているのかわかりませんが、やはり主たる収入源は日々の(ラジオ出演などもふくむ)ライヴ活動だったんじゃないでしょうか。それがコロナのせいで完全にすべてなくなってしまっているんですよね。”have lost all of my income” と書いてあったりしますから、CD 売り上げもさほどの収入になっていないのかもしれません。
そこで、アイオナはこう提案しています。もしもわたしの歌を気に入ってくださるならば、ちょっとでもサポートしていただけたら助かりますと、二つの方法を示しているんですね。
いまリンクを書いた彼女のツイートをお読みになればわかりますが、いちおう日本語で整理して示しておきますね。
(1)Bandcamp でアイオナの CD を買うこと。
(2)アイオナの Patreon に参加し、パトロンとなること。
ぼくの目をひいたのは(2)のパトリオンのほうでした。アイオナの CD のほうはぼくもいままでバンドキャンプで買ってきましたから。パトリオンのような、こういったサイトというかサービスのことを今回までぼくは知りませんでしたが、アイオナ自身、コロナ危機に直面して初めて登録・作成したんじゃないですかね。
Patreon は音楽家などをサポートするオンラインのパトロン・システムで、ほかのひとのケースも同様なのか知らないんですが、アイオナは三種類、毎月3ポンド、10ポンド、20ポンド、40ポンド、100ポンド、175ポンドの六つのコースを用意しています。それぞれ特典などが違っているんですね。オンラインのカード決済でだれでも簡単に、思い立ったらすぐに、アイオナのパトロンとなることができます。
そこでぼくは即決で3ポンド・パトロンになったんです。毎月3ポンドがぼくのカードからアイオナのために引き落とされますが、たったの3ポンド(日本円で約390円程度)ですからお財布的にも痛みません。本当だったらもっと額の大きなパトロン・コースを選んだらよかったかもですが、毎月の支払いになりますので、そこは自分の経済状況と相談して決めたわけです。
たったの月3ポンドぽっちで、現在無収入状態のアイオナを支援しているとは言えないかもしれませんが、些少額でも実感のあるサポートを、それもダイレクトに、やっているという手ごたえがほしかったんですね。それほどぼくはアイオナの声と歌に惚れちゃっているわけなんです。Twitter なんかでふだんやりとりしてわかっているアイオナの飾らない実直な人間味にも好感を持っています。
また、バンドキャンプのアイオナのページでは、CD アルバムを買うだけでなく、寄付もできるように現在なっています。これはたぶん今回のコロナ危機に直面してアイオナが急遽設定したものでしょう。CD ももう一回買って、寄付もしようとぼくは思いますが、それらは一回性のものだと思うんですね。パトリオンでのパトロン・システムは継続的な支援ですから、それがいいなと思っています。
サイトによれば、現在のアイオナのパトロンはぼくをふくめて21人。まだまだといった感じですが、これからも、応援している歌手や音楽家をほんのちょっとづつちょっとづつサポートしていけたらいいなと思います。むろん(バンドキャンプのような、音楽家へのダイレクトな収入が大きいサイトで)どんどん CD やデジタル・アルバムを買えればそれがいいのですが、ぼくにはぼくの事情もあります。
ともあれ、これでぼくも、スコットランドから遠く離れた日本にいる、アイオナ・ファイフのちいさなちいさなパトロンです。だいたいずっと前からいつもインドア派で、いつも部屋のなかにこもりっきりでずっと音楽聴いているぼくですから、コロナウィルスのせいで外出自粛の波がひろがっても生活に大きな影響はありません。むしろ部屋で音楽をスピーカーからどんどん鳴らすという最も好きな行為は助長されているようなものです。
そんなわけでこれ幸い、でもないけれど、自宅の部屋のなかにずっといながら、コロナウィルス感染の波がおさまってくれる終息の日を待ちながら、ぼくは音楽をどんどん聴き続けていきたいと思います。そして、ライヴ・イベントやコンサートなどがなるべくはやく再開されますように。それでフリーランスの歌手、音楽家、関係者のみなさんにとっての正常な日々がはやく取り戻せますように。
(written 2020.3.27)