すべては美咲のおかげです(2)
わさみんこと岩佐美咲ちゃんのおかげでできるようになったことがいくつもあるんですけど、自分の耳で音楽を聴き自分の頭で考え自分のことばで書けるようになったというのもその一つですね。わさみん関係のことでは特に頼りになるようなというか参考にできるような解説、分析、評論などがなくて、だからイチから自力で取り組むしかなかったから、でありますけれどもね。
もちろんわさみん本人の Twitter や Instagram やブログ、長良プロダクションや徳間ジャパンのオフィシャル・ページや公式 Twitter などからどんどん情報が発信されていますけれども、たいていが今後の予定やイベント告知、リリース・ニュース、わさみん個人の生活雑感などで、歌唱内容についての解説が読めるわけじゃありません。わさ友であるわいるどさんのブログがほぼ唯一参考になるものじゃないでしょうか。
つまり、下敷きにできる分析や評論や解説文などがすでにある音楽については、ぼくは常にそれを読みつつこのブログの文章を書いてきたんです。だれしもゼロからなにかを生み出すことなどできません。先人の仕事の上に自分のやることも成立しているんで、利用できるものはどんどん利用させてもらってきました、ぼくは。
たとえば最近ネオ・ソウルのことをなんどか書きましたが、ネオ・ソウルについてはネット上にいくつも解説・紹介記事があります。名盤紹介だって読めます。そういうのを見ながら音楽を聴き、その上で自分なりに考えたことを自分のことばでつづっているんですね。2015年9月にこのブログをはじめて以来、ずっとそんな感じで、これについて書こうと思ったらまず参考文献を(ネットで)さがすというのがぼくのやりかただったんです。
わさみんについて最初に書いたのは2017年の3月の三日間だったんですが、はじめて書く歌手だということもあってネットでいろいろ探しても、わさみんの歌、歌いかた、特徴などについて参考になるような解説文はどこにもありませんでした。これは100%イチから自力でやるしかないぞと覚悟して、CD をこれでもかというほど聴き込んだんですね。
それで感動を信じそれを頼りになんとか三つ絞り出したんですけど、このときの経験がぼくにとっては大きな糧になりました。その後ちゃんとしたかたちでは2018年の夏ごろからですか、どなたのコピーもせず、というかそもそもなにも読みすらもせず参考にせず、独力で音楽のことを書けるようになったのは、わさみんに取り組んだのが財産になっているおかげなんだと思うんです。
わさみんについて2017年3月にあの三本書いた経験がなかったら、ぼくの自立はもっとずっと遅れていたに違いありません。わさみんについて、その後もどんどん聴いてはどんどん書き、その他なにも情報や参考文がない音楽についても音源さえ聴ければ書ける、というようになっていますが、わさみんのおかげなんですよ。わさみんに取り組まなかったら、その経験がなかったら、いまでもかなり苦労していたか不可能だったんじゃないでしょうか。
CD が届いたりサブスク解禁になったその当日に聴いてそのまま書けたりなんて、最近だと森保まどかちゃんのソロ・ピアノ・アルバムなどもそうですけど、そのほかそういったものがたくさんあり、過去の名作などについても最近は(データ面以外)なにも見たり読んだりしないで書いていますが、そんなことこんなことのすべての源泉があの2017年3月のわさみん書き体験だったんですね。原田知世ちゃんのことについても同様です。なにも参考になる分析・解説などはありませんので、自力で書いています。
なにがきっかけで人間どうなるかわかりません。わさみんに出会わなかったらいまのぼくの人生も生活もないし、厳しいおことばやなにかきっかけがなかったら自覚・目覚めがもっと遅れていただろうし、いろいろとみなさんに助けていただいて支えられて、ぼくは特にどなたのことも支えていないと思いますが、それでもぼくのこのブログの文章がなんらかのほんのちょっとでもの楽しみにでもなっていればうれしいなと思って、毎日書いては更新しています。
(written 2020.1.31)